車の匠 No.249 株式会社フィット/埼玉県三郷市/矢野 貴司

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FIT

TAKASHI YANO

株式会社フィット

矢野 貴司

「何もしていない」という人に限って、その裏側にはとてつもないドラマが隠されている。心が悲鳴をあげそうな程の経験もして、それでも前を向く。 全ては誰かのために、何かの為に。 今回の取材で矢野代表の奥底にある自社製品へのこだわりと仕事への情熱を感じた。

取材:サイバーブレーン朝妻

良い車があるのだから良い研磨剤で最高の技術で磨く!

起業されたのは何年前になりますか?

自分で立ち上げて気が付いたら25年。 元々カービューティープロをやっていたんですよ。 でもね、当時は無類の車好きというわけでもなかったんです。

え?ではなぜ磨きの仕事をされたんですか?

以前の仕事をしていた時にスキーへ行って腰の骨を折ったんですよ。 入院している時にみたカービューティープロの広告を見て何かピンと来たんだよね。 車関係の仕事をするか携帯電話の販売をするかどちらかをやろうと思ったんですけど、車関係の方が面白そうだなって思ってカービューティープロを始めました。

腰の骨を折ったのが人生のターニングポイントになったのですね!

そうだね(笑) でも結婚が23歳でわりと早かったんですよ。25歳の頃には長男も生まれていたので「30歳を過ぎたら背負うものが大きくなって勝負できなくなる」って思ったのでその前に!って行動できたことが大きいよ。

起業してすぐに軌道に乗ったのでしょうか?

一番よくないのは起業してすぐは周りの友人が来てくれたりするでしょう? それで「自分はできる!」みたいな気になって半年くらいで暇になっちゃうこと。 若かったからね(笑)そこは車を売ったりして何とかやりくりしたよ。 ちゃんと軌道に乗ったな〜って感じたのは17年くらい前から。 ガラスのフィルムで当時はおそらく日本一。スタッフが優秀で助かりました。 自分は「あれをやろう!これをやろう!」考えるだけしかしていないですもん(笑)

現在のメイン事業もガラスフィルムになるのですか?

今は、コーティング、ガラスはフィルムだけじゃなく交換も含む全般、車の内装。 それと車の磨き用の液剤メーカーになったので、そちらは別会社でやっています。

磨き用の液剤は自社開発されたのですか?

自社開発です。自社で工場を保有しています。 ただ、出来上がって販売ができるまでに色々ありまして販売の時期がずいぶん遅れてしまいました。 別会社を一緒にやって磨き用液剤の開発に携わっていた仲間がガンを隠していて、特許が取れる前に亡くなってしまったんです。製品名は最初「レヴォリューション」だったのですが、そこから進化させて「エヴォリューション」になりました。

辛い思いをされたのですね。

彼がいなかったら今のガラスに関する知識も得られなかったし、技術だって得られなかったと思うんです。 本当に世話になったの一言しかないんですよ。 今でも彼に追いつけていないんじゃないかな?って思う時がある。 だからこそ彼の意思を継いで、よい製品を世に出したいと思っています。

想いがつまった製品だと思いますが、特徴を教えていただけますか?

コーティングを24年やる中で疑問が出てくるんですよ。 元々の研磨剤は鈑金工場の流用として使っていることが多いんです。 最後にクリアを吹くんですけど、クリーンルームで吹いていないとどうしてもゴミが入ってしまう。 業界用語だと「ブツ」って言われるのですが、そのブツを取るためにペーパーをあてるからどうしても傷がつくんですね。 その傷を取るために研磨するわけですが、最後の仕上げ剤の後にも僕らはコーティングをするので工程が残っているんですよ。 今のコーディング剤は「ガラスコーティング」って言われているもので、尚且つ溶剤なので下処理の磨きがきちんとされていないと油性の被膜がとれて磨き傷が如実にわかってしまうんです。

その磨き傷をなくすためにどうしたら良いのですか?

研磨剤って磨くことができれば良いわけでしょう?余計なものはいらないんです。 じゃあどうしたら良いかって考えた時に、水性にもって行けたら良いなって思ったんです。 そこから溶剤の開発を進めて出来上がったんですけど、今度は誰でも使えるものじゃないっていう壁ができましたね。

完全プロ仕様という事ですか?

そうですね。 僕たちがいう「鏡面仕上げ」のクオリティーに達するまでは磨きの技術が必要になってくるんですよ。 FC店でも使ってもらえるものもラインナップとしてはありますけど、艶出しをした段階で「磨けた!」って錯覚をおこしている場合もあるんです。 プロ仕様だとその錯覚がおこらないから下処理のごまかしがきかなくなりますね。 料理に例えるとどんな高級な食材を使っても、だしは顆粒だしじゃもったいないでしょう? プロが出す料理なら、だしも良い物を使いますよね?腕を上げるために日々精進しますよね? 研磨剤も同じこと、良い車があるのだから良い研磨剤で最高の技術で磨く!

プロ仕様の研磨剤となると取り扱いのレクチャーはしてもらえるものなのですか??

技術講師をしてまで研磨剤販売するところなんて今までないんですよ。 まして、アクリルウレタンとかラッカーとは全く別のものですしね。 もちろん講師として人が動くのですから講師料はかかります。 でも、そこはどこまで磨きのクオリティーを上げるかというショップの物差し一つじゃないかな? 取り扱いが全く違う溶剤なので、それなりにきちんと撹拌できなくてはいけないし吹き方も変わってくるわけです。 職人さん一人一人が「鏡面仕上げってここまでやるんだ」という意識改革が必要だと思うんだよね。

自社の意識改革はどのようにされましたか?

僕がデモンストレーションしているわけですから自社の研磨剤を使わない訳にいかないですよね? ちょっと強引かもしれないけど、ある日今までの研磨剤を自社の研磨剤に全部取り替えました。 工場の壁の色をダークカラーにして、照明も全部LEDにしたらどこにもごまかせる要素が無くなったんです。 ちょっとでも傷が残れば見えすぎるくらい見える! だから生産性は瞬間的に落ちましたよ。 でも、3年前に独立したスタッフが「こうしたらどうかな?」「あれをやったら良かったですよ!」とヒントをくれるようになったんです。 やらされ仕事じゃなくて、自分で仕事をクリエイトできるスタッフがいたので2か月で意識的にも技術的にも変えられたと思います。

冒頭『自分は「あれをやろう!これをやろう!」考えるだけしかしていない』なんておっしゃっていましたが、全然そんなことありません!むしろプロの姿勢を感じます!

偉そうに言えるものじゃないけど、プロは何でもできてプロなんじゃないかな?って思うんだ。 だから技術があれば高い値段の仕事をしても良いし、お客様から「10万円で」って依頼があれば10万の仕事をすればいいと思う。

そうするとお客様へのヒアリングが重要になってきますね。

物凄く重要! 何でもかんでも受けて良いかって言われたらそうじゃない場合もあるしね。 雨ざらしの保管環境で5年間簡単なメンテナンスだけで済むコーティングを1万でお願いしますって言われてもどこの会社だって無理でしょう? それはちゃんと説明しますよ。 ただ、どんな価格の仕事でもお客様にその値段でこんな風に仕上がるの?って驚いてもらえるラインは自分の中で守りたいんだよね。 もちろんスタッフの生活もあるから適正価格も守りたい。 だから、お客様の保管環境だとか普段使いなのか週末だけ乗るとか、お客様がどうしたいと思っているか聞くのは重要。 それだけだよ。

たくさんのお客様がいらっしゃると思いますが、これからやってみたい事はありますか?

車以外でも良いなら、自転車のコーティングをやってみたいなと思っています。 僕自身も自転車が好きなんですよ。 人間さ、色々長く生きたり経験積むと高級車から自転車だったりトライアスロンだったり、山登りに移行するんだよね。 そういう意味では僕もそろそろ俗物的な物欲みたいなのから少し離れてきちゃったからね(笑) まあ同じ趣味の人も集まっているし、トライアスロンだとかロードバイクのサポートが出来たら嬉しいな!

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