整備が好きだと思われたきっかけは?
中学校1年生からバイクに乗りたくてたまらなかったんですよ! 高校生になって免許を取って乗っていたのですが、次は車の免許を取って乗るじゃないですか、そうしたら、車の中身が知りたくなったんですよね。 つきつめたくなる男子脳のなせる技なのだと思います(笑) 当時整備士の給与だとなかなか改造も出来なくてね、自分で何とかするしかない状態と言うのが正直なところでしょうか。
起業までの経緯を教えてください。
車業界自体は長いんですよ。18歳から入ってもう33年になります。 独立する前は、大阪の街なかによくある普通の整備工場で修行をして、整備士の免許を取得しました。 その後、横浜で輸入車を扱う中古車販売店に転職をして、メカニックのつもりで転職をしたのですが、なせか営業をやりました。 売れ行きはほどほどに良い方だったのではないでしょうか。 元々整備の方がやりたかったので、輸入車の会社が潰れてしまってから整備の方に主軸を変えていきたくて独立したのが31歳の時ですね。
起業してみて大変だった事は?
資金繰りが大変でした。 あとは環境の違いですね。 僕は関西の出身で、言葉では説明しにくいのですが関東と若干環境が違うんですよ。
エムテック自体は何年前から立ちあげたのですか?
10年くらい前だったと思います。 最初独立した時は森本自動車だったのですが、一緒に仕事をした人が名称をかっこよくしようという事でエムテックになりました。 ロゴデザインもお客様がしてくれたんですよ!
お客様との距離が近いのですね!
そうですね。 僕のお客様は一度付き合うと長いんですよ。だいたい10年平均くらいです。 乗り換えの時もご相談くださったり、どこかで買ってきても修理整備は弊社にご用命いただいたりしています。
販売はされないのですか?
今在庫を持って販売するようなスタイルでは無いので、お客様からご相談頂いた時に仲間内の中古車販売店に希望に沿うものがあればと言った感じですね。 昔は在庫を持って販売もしていたのですが、一人だと広告掲載や整備、来客対応、引き取り納車、やりきれない事ができてしまうんです。 お客様に迷惑をかけてしまうくらいなら、潔く整備メイン!になりましたね。 僕はあくまで修理屋さんでいたいんですよ(笑)
今は整備のほかにされている事はありますか?
ボディコーティングもやっています。 弊社の強みとしては外見も中身もキレイに出来る事ですね!
修理の得意ジャンルは?
これといって得意ジャンルは決めていません。 これは修理大変だな~と思うのはCPUが入りだした平成元年くらいの車ですね。 今はテスターを使えば、車自身がここに問題があると返してくるのですが、CPUが入る前の車は壊れた事象や症状からたどって故障の根本を探らなくてはならないんです。 CPUが入る前の車の方が、音を聞いたり振動の原因を探したり大変な事もありますけど、構造的に古い車の方が単純なんですよ!
面白かったお客様エピソードはありますか?
ケータハムのスーパーセブンを買って色々手をかけていらっしゃるお客様なので、装飾をつけていらっしゃる方なんですが、最初はこれ以上にカスタムするのはどうかとアドバイスさせて頂いていたんです。 でも「自分一代で頑張ってここまでやってきたから、車だけは好きなようにしたいんだ」とおっしゃられて心打たれましてね、そこからウイングをつけたりしたんです。 車検の事を考えて着脱できるようにカスタムしたら、最終形がぱっと見フォーミュラーカーのようになりました(笑) 納車、引き取りの時に通学中の小学生が「なんだ!!!あの車!すご~い!」と声を上げるんです。ちょっと照れますよね。
今もそのケータハムのスーパーセブンに乗っていらっしゃるのですか?
今は70年代のキャデラックに乗り換えて、ニコニコで乗っていらっしゃいます。
新規のお客様はどのように来られますか?
全部口コミです。 紹介であれば、そのお客様が安く直したいのか、バッチリ完璧に直したいのか初対面でお話を伺うより早いんですよね。 お客様からも前情報として「紹介した方は出張が多いから、しっかり目に整備しておいてあげてね!」といった感じでご連絡頂きますし、そういった意味でスムーズに出来ている事が多いと思いますね。
お客様対応で心がけている事は?
「お客様を知る事」 車にお金かけようと思ったらきりがないんですよ。 どこまでを求めているか、お客様との会話で把握して求めている事を具現化する事です。 気を遣いすぎていると周りに言われる事があるのですが、お客様は今仕事中かな?とか考えて、どうしても聞かなくてはいけない事はお昼休みの時間に聞きますけど、申し訳なく感じてしまうんですよ(笑) でも、一度ご依頼頂いたお客様には「任せるよ!」と言って頂ける対応を心がけています。