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YOSHIHIKO HONDA

有限会社 コレクションズ本多芳彦

バイパーというあまり見かけないようなスポーツカーがガレージの中で静かにメンテナンスされるのを待っていた。 さながら傷ついた戦士のような佇まいに息をのんだ。 隣には同じ車種でありながら、誇らしげに納車の時を待つハリウッド女優のようなバイパーがあった。 全てのプロデューサーはコレクションズの本多代表。 どのような経験をしたら同じ車にこのようなギャップが生まれるのだろう。

「日本でそんなことするのはコレクションズの本多さんしかいないよね!」とも言われます(笑)

メイン事業について教えてください。
弊社は今期で21年目を迎えるアメ車の専門店として、販売、買い取り、修理、メンテナンス全般を手掛けています。
これまでの歩みを教えてください。
川崎に「キャロル」というアメ車の販売店がありまして、いつも面白い車がならんでいたのと地元の先輩ということもあって学生時代からそのショップに遊びに行ってたんです。 その時はツアーコンダクターになろうと思って専門学校に行っていたのですが、そのショップの手伝いをしている時はお金もないし、ショップに並んでいるような車に乗るなんで夢の世界の話だったわけですよ! 当時はキャロルに入り浸って洗車を手伝ってご飯を奢ってもらうような生活をしていました(笑)
そこが車業界への入り口だったのですか?
最初はね、代表の下取りの車を引き取りに着いて行って代表の車を運転して帰ってくるとか簡単な事をしていたのですが、キャロルで車検の引き取りをしていたらそのまま車検のアルバイトを僕に振ってくれるようになったんです。 その他も映画で使う車の手配をしたり、便利屋みたいな仕事をしていました。 まさにそこが車業界の入り口でしたね。 それから車の仕事が楽しくてツアーコンダクターになろうとは思わなくなりました(笑) 自分の中で自己資金1000万を貯めたらショップを開こう!と決めてがむしゃらに仕事をしましたよ! 最初に入り口がキャロルだったので、扱うのが変わった車ばかりだったから本当に刺激的な日々でしたよ!
御社のガレージにも変わった車がありましたね!
バイパーですね! 僕が15年くらい前にダッジのバイパーという車を購入することができたんです。 バイパーというとアメ車の中でもコルベットに並ぶスーパーカーの位置づけにあったんですよ。 最初はまさか自分で購入できると思っていなかったので、コレクションズで販売することを目的にして購入したんです。
かなり高額な仕入れでしたね!
そうなんですよ。 まだコレクションズを立ち上げて軌道に乗る前だったので正直そんなに余裕のある状態でもなかったですし、当時扱っていた車も100万~200万くらいのものが多く、仕入れにしても1000万くらいの金額が動くわけですから、僕の中ではかなり思い切った決断でした。
すぐに売れたのですか?
最初は販売しようと思っていたのですが、僕がしばらく乗りました(笑) コレクションズのデモカー的な存在にしようと思っていたのですが、デモカーで大きな規模の宣伝活動はしませんでしたね。 そのかわり、バイパーを乗り始めてできたコミュニティに中に、アメ車でレースをする方達と知り合う機会ができたんです。
バイパーでサーキットを走るって珍しくありませんか?
ドラッグレースでストレートコースをいかに速く走るかっていうのはアメ車の得意とするところなんだけど、アメ車でサーキットを走る性能を持っているとしたコルベットC5とかポルシェだったんですよね。 その中でバイパーが出てきてフェラーリと互角に走れるようになって、それなりの成績もだせるようになったら、バイパーも街乗りからレース使用のカスタムによって来るようになったんですよ。
ガレージにあったバイパーもかなり軽量化されていましたね!
そうですね! ロールバーを入れてサスペンションも変えたら、そのうち内装もいらないや!ってなってエアコンとか色々取って超軽量化! 完全レース用にカスタムしてしまいました。 「せっかくのバイパーがもったいない!!!」って言われることもあるのですが「日本でそんなことするのはコレクションズの本多さんしかいないよね!」とも言われます(笑)
そもそもなぜバイパーでレースをしようと思われたのですか?
その方がバイパーの性能もアピールできるし、アメ車専門誌以外のメディアでも取り上げてもらいやすくなるんです。 でもね、デモカーとして何とかしようとして始めたわけではなく、ただ単純に楽しくて好きだから始めたというのが正直なところですよ(笑)
本多代表の感じた楽しさを共有できたら素敵ですよね!
なかなかバイパーユーザーも自分の車のポテンシャルギリギリまで発揮して街中を乗り回すってできないじゃないですか! だからサーキットで単走するような走行会を年に何度かやっているんです。 サーキットといっても広い場所でトップスピードで入ってもガードレールに当たらないように幅を取ったコース取りにパイロンを置いているので、曲がり切れなかったとしてもパイロンを2~3コ飛ばすくらいですね! 多い時だと50~60台前後の参加で、少なくても30台くらいが楽しんでくれています。 単走だからクラッシュもなく、安全に自分の限界を知ることができるんじゃないですかね! 練習会もあるので、走行会に参加したい方は練習会でトライアルしてみても面白いですよ!
どれもこれもコレクションズという環境があって成しえたことなのですね。
自分でも何でココまでやっちゃったのかな?って思うこともあるんですけど(笑) やっぱりコレクションズに工場もあって、優秀なメカニックもいてできたことっていうのが一番大きいですよね。 その環境と挑戦ができたから「コレクションズでバイパーをレース使用にして走っている奴がいるらしい!」という噂が立つようになったんです。 そこから話が口コミで広がるようになって、結果的にバイパーの販売に繋がったり修理に繋がったりするようになりましたね。 コミュニティーもそこから全国に増えていきました。
かなり先進的な挑戦をされたように感じました!
ポルシェやフェラーリは専門店も沢山あって、日本にもお客様の知りたい情報はあったのですが、バイパーって日本ではかなり情報の少ない車だったんですよ。 でもこれが仕事になるとは思っていませんでした。 コレクションズから発信する情報も、自分がわからないから仕入れた情報だったり、自分のレースの為に勉強したことだったんです。 それがニッチな層ではあるけれど、お客様にフィードバックできるようになったのが仕事になったんじゃないかな? これまでの経験からお客様の次のステップアップをしたいと思われたときに最善の提案ができるようになったことが大きな収穫。 自分たちの提案でお客様が走りの違いを感じてくれた瞬間が、最高にうれしい瞬間でもありますね!
バイパー以外にはどのような車種の取り扱いをされることが多いのですか?
バイパーだけの専門店となってしまうと、元々やっていたアメ車の扱いが手薄になってしまうのでそこはコレクションズの根幹としてしっかりやっていこうと思っています。 昔はキャデラックやシボレーの中でも色々な車種の取り扱いをしていたのですが、バイパーがダッジというブランドなので、ダッジやクライスラーの取り扱いが多くなりました。

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有限会社 コレクションズ

042-765-8558

営業時間:10:30ー21:00

定休日:月曜日

神奈川県相模原市南区上鶴間1-5-2

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