RS START

YUJI MIYAZAKI

RSスタート宮崎裕二

ハコスカ、GT-R、スカイライン、フェアレディZなどの旧車を中心に扱うRSスタートの宮崎代表の信条は「車は乗ってなんぼ」。顧客がいかに楽しんで車に乗れるかを最も大切だと考え、それを可能にするための幅広い提案力を身に付けてきた。その対応力の高さがRSスタートの強みだ。ハコスカ、GT-R、スカイライン、フェアレディZなどの旧車を中心に扱うRSスタートの宮崎代表の信条は「車は乗ってなんぼ」。顧客がいかに楽しんで車に乗れるかを最も大切だと考え、それを可能にするための幅広い提案力を身に付けてきた。その対応力の高さがRSスタートの強みだ。

旧車屋さんって、強面の人がやっているイメージはあるけど、うちの店は全くそんなことはありません。気軽に何でも相談して頂けたら嬉しい

工場を始められて何年ですか?
42年です。私は2代目として、ずっとこの場所で運営しています。現在はZとGTRを扱うことが多いですね。
代表自身はいつ、この業界に入られたのですか?
私は高校卒業後、自動車の専門学校に入って、そこで色々な車の整備を学びました。専門学校卒業後はポルシェの正規ディーラーのミツワ自動車に就職し、そこで3年ほど勉強させてもらったという経緯です。当時は就職氷河期で、専門学校では一人一社しか受けられないという話でした。だけど学校から勧められたトヨタカローラや日産プリンスは、給料も安いし部品を交換して終わりという話を先輩に聞いたので、それはどうなのかなと。それまで周りの友だちとやってきたことはチューニングだったり、サーキットや峠を走ったりしていたので、ただ一般車の部品を交換するだけじゃなくて、カスタムなんかもやりたいと思ったんですね。じゃあ、外車だったらどうなのだろうと思って、ミツワ自動車からは求人が来ていなかったんですが、直接電話して頼んだら、「お宅の学校から一人採用します」という話になり、無事に就職することができたのです。ミツワ自動車への就職を希望した人間は4人くらいいたんですけど、私が連絡したということで優遇してもらいました。埼玉営業所とか練馬営業所とか、近所に営業所が幾つかあったので、そのあたりの営業所に配属になると思ったのですが、目黒本社勤務になって、めちゃくちゃ遠かったですね。けっこう大きな工場だったのですが、メカニックの採用は私だけで、雑用から何から一人でやることになって大変でした。だけどそのぶん、人間関係も含めて学ぶことは多かったですね。
では、こちらの得意とするカスタムは何ですか?
オリジナリティは大事にしつつも、しっかりとした整備を土台にしておきたいという思いは強いです。だけどそれだけじゃつまらないので、うちのコンセプトは「街乗りからサーキットまで」。一般車から走行会で走れるような車まで、幅広く手掛けられるスタイルを目指しています。なるべく凝り固まらないように、「ハコスカはこうだ」とか、「Zはこうあるべき」といった先入観を持たず、できるだけ柔軟に対応することを心掛けています。まずは予算を伺って、その範囲内で最大限の提案をすることが大事ですね。
そのなかで、難しいと感じることはありますか?
街中を乗る車って、難しいと思うんですよ。街中のほうが、いろんな人が、いろんな形で、いろんな負荷をかけて乗るので。高速道路でアクセルを全開で踏むときもあれば、街中で40度の灼熱のなかでトロトロ運転しなければならない時もある。それを全部、賄える車を作るほうが、サーキットの車よりも難しいと思っています。特にここ何年か暑いですが、個々にくるお客さんはエアコンのついていない車に乗っている人も多いので、そのあたりは特に気遣う部分ですね。街中を走って、峠を回って、一日500km走っても何の問題もなく帰ってこれるような車作りを心掛けています。「旧車だからしょうがないよね」じゃなくて、旧車でも普通に長い距離も無理なく乗れるようにするのが我々の役目です。
整備や修理など、何でもできるという感じですね。
ミッションオーバーホールもエンジンオーバーホールもやりますし、オーディオ取り付け、エアコン取り付け、パワステ取り付けなど何でもやります。もちろんハコスカやZに限らず、軽自動車の車検もやったりします。単純に、今は圧倒的にハコスカとZが多いですね。主力パーツもそれらが多いので、必然的にハコスカとZが集まってくるということでもありますが。
お客様の層としてはいかがですか?
50代が一番多いですね。あとは60代。稀に40代で、30代のお客様は少ないですね。20代はほぼいません。免許を取ってすぐ買おうかという車でもないので。ある程度、資産に余裕がある方が欲しがるので、どうしても金額は上がっていきますよね。いまは海外からも注目されちゃったので、そちらにも流れるとますます価格は上がります。日本人は車を大事にする人種なので、海外からみると程度のいい車が多いんですね。ドイツ人がポルシェを日本に買いに来るっていうくらいですから。海外では、「日本に行けば質のいい車がある」というイメージはみんな持っていると思います。スカイラインに限らず、トヨタやホンダ、三菱の古い車なんかも徐々に値段は上がってきています。今はクラシックカーブームですしね。気軽に若い子が乗って遊べるような車がなくなってきている気がします。ちょっと前なら、シルビア、86、180SXなんかは「先輩から10万で買った」なんて言ってよく遊んだものですが、今は3桁万円が当たり前ですからね。
結果、走る車がどんどんなくなっているのが現状なのかなという気はしますね。「イニシャルD」だったり、「ワイルドスピード」なんかで海外の人も日本のスポーツカーに注目するなかで、いいものが減っていって、どんどん値段があがっているのが現状です。
お客様のエリアとしては?
遠方のお客様も多いです。埼玉県や都内はもちろん多いですが、地方のほうがこういう店が少ないのかなと。関東では旧車を扱っている店がけっこう多いのですが、それ以外の地域は少ないので、宮城や北海道からも問い合わせが来ます。沖縄からも部品の注文なんかがきます。全国的に部品の注文などもいただいていますね。長くやっていますし、雑誌広告なども出していますので、知っている人は知っているという感じです。
逆に業者からの依頼などはありますか?
業者はどちらかというとパーツ注文が多いのかな。それを仕入れて提供したり、オリジナルパーツを求めてくださる方もいます。パーツはうちだけでは作れないので、色々なところの力を借りて作ります。それとパーツの話でいうと、今はネット通販が増えていますが、せっかく買った部品がうまく取り付けられなかったという話もけっこう聞きますので、その前に一度、聞いてもらえたらいいかなと思います。うちにあるものもあるし、なければ探すことができるものもあります。今は便利な時代でワンクリックで商品は替えますが、それだけにいい加減な品を出品している人も少なくありません。
では、今まで苦労した点などはありますか?
ドライカーボンでハコスカを作ったときは、一番苦労したかもしれません。中、外、ダッシュボード、センターコンソールなど全部ドライカーボンで型を起こして作ってくれと言われて、それは大変でしたね。色々な業者さんに協力してもらって何とか仕上げました。あとはレース活動していたときも大変でした。予選で車が壊れたってなったら、次の日までにエンジンを作り直して持って行ったりして。苦労はしましたけど、今となれば楽しかった経験です。
代表自身が考える、カスタムの魅力とは?
みなさん、自分の車が一番好きだと思うんですよ。ひとそれぞれ、カッコいいと思う形があると思うので、それを共有したうえで最適な提案ができればと思いますね。ハコスカはどちらかというとカスタムの振り幅が狭いほうだと思うのですが、そのなかでお客さんの話を聞きながらイメージに近づけられればいいのかなと。ノーマルとカスタム、どちらにも対応できるのが理想です。とにかく、どんな車も乗ってなんぼ。いっぱい乗れば、自分の求めている方向がより鮮明になってくると思います。そのうえで、理想とするカーライフの提案をさせていただければと。
今後、考えている新しい取り組みなどはありますか?
もうちょっとオリジナルなものを作っていきたいとは思っています。主力のハコスカ、Zのオリジナルパーツを開発していきたいですね。だけどけっこう難しい部分はあります。形をガラッと変えればいいのかもしれませんが、そうするとウケなくなるし、あまりボコボコと穴をあけるわけにもいかないので、日々考えてはいるのですが、なかなか形にはなりませんね(笑)。これからは電子制御もうまく使っていく必要があるので、それとの融合も必要になってきます。それがどこまでできるのかも難しい部分ですね。全部、電子パーツをつければいいというものではないので。乗りやすさと、ダイレクト感を両立できるものを模索したいなと思っています。そうなれば、よりもっと気軽に乗れる車になるのではないかと。ハコスカやZは趣味的に持っている人もいますが、やっぱり乗らないよりは乗ったほうが、痛みも少ないですよ、車って。調子を維持するためにも、車のメンテナンスのためにも、誰もが乗りたくなるような車をたくさん作っていきたいですね。
代表の話しやすい人柄もいいと思います。
以前にお客さんから、「旧車屋さんって、どちらかというと怖そうなイメージがありましたが、そんなことがなくてよかった」と言われたことがあります。旧車だから怖いおじさんがやっているといったイメージは全くないので、気軽に話しかけていただけたら嬉しいです。

whatsappRSスタート

RSスタート

049-262-2848

営業時間:10:00-19:00

定休日:木曜日

埼玉県ふじみ野市清見3-1-20

https://www.rsstart.com