AutoGarageHKY

YASUNORI HIOKI

オートガレージHKY日置康紀

30歳で起業し、顧客ニーズに合わせて提供するサービスを増やしてきた日置代表。現在は板金・塗装をはじめ修理、カスタム、ドライカーボンパーツオーダーなど手広く展開している。顧客から支持されているのは、「お客さんに無駄な支出はしてほしくない」という姿勢があるからだ。

30歳で起業し、顧客ニーズに合わせて提供するサービスを増やしてきた日置代表。現在は板金・塗装をはじめ修理、カスタム、ドライカーボンパーツオーダーなど手広く展開している。顧客から支持されているのは、「お客さんに無駄な支出はしてほしくない」という姿勢があるからだ。

工場を始められてどれくらいになりますか?
30歳のときだから、14年前。事故を起こしてお客さんがいらなくなった車をうちが買い取って、それを直してオークションで売っていたんです。9割くらいはフレーム修正やっていたかな。いわゆる「おこし」ですね。そのための機器も大ダメージ、中ダメージ用に2機持っていました。事故を起こしてフレームを直してほしいという客は、昔は多かったですけど、いまはほとんどいません。客層が全然変わりましたからね。昔は事故車をオークション会場に買い取りに行っていたから、たくさんありましたけどね。
では、今の業務のメインは?
板金塗装とカスタムです。レーシングドライバー・織戸学さんの赤いスープラをうちで手掛けたんだけど、それからお客さんの層はすごく変わりました。おこし屋ときは一般のお客さんは全部断っていたんだけど、それをやってからはいきなりカスタム系が一気に増えて、現在に至ります。織戸さんもすごく宣伝してくれるから、それがきっかけかな。カスタムみたいなことをやり始めたのは。
一番多いカスタムは何ですか?
オールペイントかな、あとはエアロ加工。うちは鉄でフェンダーを作るときもあって、それはほかにない特徴と言えるかもしれません。FRPが主流ですが、鉄で作りたいっていうお客さんがいるから、うちでやります。実際に好評ですよ。重さは若干ありますけど、割れないっていうのがいいところです。あとは塗り終わりの質感が違います。だから意外に好きです。あまり依頼は来ないですけどね。オートサロンでヨコハマタイヤが出展した車なんかも作りました。
となると、塗装の仕事が多いんですね。
塗装は独学です。30まで板金ばっかで、おこし屋になってなんとなく独学で塗り始めて14年。意外に評判がいい(笑)。誰からも教わらず、調べて塗って、調べて塗ってを繰り返して覚えました。塗装に関しては女性のほうがうまいです。繊細なんだろうね。
お客さんの年代はどれくらいになりますか?
20代から50代。20代もけっこういます。一時期、スープラばっかりうちに来てて、それを機に鉄フェンダーで一台つくったんです。純正のリアフェンダーを買って、被せて作りました。そんなことばっかりやっていたら、スープラばっかりになってしまった(笑)。多いときで一度に7台くらいありました。特に去年、一昨年は多かったですね。織戸さんのをやったのは4~5年前です。
お客さんの比率としてはいかがですか?
オートサロンときはね、業者のみ。正月は1日休んだだけで、それが4年くらい続いているのかな。オートサロンの搬入の前日に持ってきたりして、本当に大変でした。みなさん休ませてくれないんです。作業が詰まってて、本当に大変。全然休んでないから、休みたいですよね。
事業を立ち上げてから苦しかったことはありますか?
大雪で工場が物理的につぶれたことですかね。5~6年前の大雪のとき、雪の重さで工場がつぶれて半年間、仕事ができませんでした。坂東商会から預かった車も半分下敷きになってて、それが一番大変だったかな。朝来て、シャッター開けたら雪まみれになってて、本当に驚きました。保険はけっこうおりたから何とかなりましたが、やっぱり大変でしたね。その後は工場がつぶれて車が置けるなと思ったので、その敷地に車を並べて中古車屋を始めたんです。で、買ってきた車をそのまま置いても面白くないから、全部エアロとかを組んで並べていたんです。でも、忙しくて車が作れなくなったので、辞めてしまいました。
技術があるから頼られるのでしょうね。
そう言ってもらえるとありがたいです。いま、仕事は何もすることがない日がないくらい。朝8時から夜9時くらいまで、ずっと働いている感じですね。
なかでも最も特に得意な技術とは?
塗装はそんなに得意ではないですが、「すごくきれいだね」と言ってくれるから、本当は得意なのかな…。その辺では自分では分からない部分ですね。板金はね、事故車を直すのはどこにも負けないくらい自信はあります。千葉のほうで事故をして板金を入れたものの直せないという車両を、俺は直しましたからね。板金は、他で廃車と言われたものでも平気で直します。
では、サービス面で心掛けていることはありますか?
お客さんに無駄にお金を使わせないこと。お金を稼ぐのって、すごい大変なことだと思うので、あまり無駄に使わせたくないという気持ちは強いですね。必要最低限の見積もりを出して、それでも高いという人もいますが、そういうやつは来んじゃねえと(笑)。 細かい部分での追加料金も取っていないですよ。楽しくなっちゃうんだよね、やってて。だから最後はお金じゃなくなってしまう。会社的には良くないよね(笑)。
では、これからなにか新しいことをやってみたいというのはありますか?
オリジナルのエアロ制作かな。そんなに売れなくてもいいから作りたいですね。青いスープラがあるんですけど、それがうちのオリジナルエアロを作るベース車両になっています。それを作ろうってなっていて、まだ手つかずだけど、来年のオートサロンまでにはやりたいなと思っています。過去には、スープラの灰皿のオリジナルパーツは作ったことはあります。灰皿のところにドライカーボンの板を貼ってジュースホルダーになるようなものを作って、これはけっこう好評でした。原価300円ですが、5000円くらいで売れました。スープラはもともとドリンクホルダーがないので、それでみなさん買ってくれたんですね。飽きっぽい性格なので、いまはもう作っていないですが。だけど板金塗装は飽きません。だってゴールがないからね。完璧にできる人は誰もいないんです。
いまのお客さんに関してはいかがですか?
おこし屋のときは週に3回オークションがあったので一般のお客さんはいなくてもよかったけど、今は一般のお客さんはとても大事です。新規の方は紹介やHPからの問い合わせとかが多いですね。あとは織戸さんの車を手掛けたときも、それがきっかけでかなり反響はありました。SNSはフェイスブックとツイッターはやっています。
今後に関してはいかがでしょうか。
お客さんから頼まれたものも作っていきたいし、うちのオリジナルパーツも作っていきたい。両方ですね。オリジナルパーツに関しては完全に趣味の世界で、思い出作りみたいなところはありますが、そういうのがないと楽しくないじゃないですか。両方、大事にしていきたいですよね。結局、自分が楽しまないと。以前は仕事の合間にシルビアをいじったりしていましたが、いまはそれがなくなっちゃったからね。去年の6月に常駐の女性スタッフが入って、少しにぎやかになりました。それまではずっと一人だったからね、人がいたほうが楽しいですよ。

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