起業してからどのくらいですか?
戦後間もないころ、父が始めて1964年が設立です。 父が若いころは、板金をメインにはじめていました。 かれこれ50年以上続けていますね。
社長の代に替わられてどのくらいですか?
30年くらいですかね。自分も55歳になりました。
NETからの反響は?
厳しいですよね。我々のような小さな会社のサイトだと、清水自動車に行こうとして住所を見るくらいです。SEO対策もしていないので、社名で検索しないと引っかからないんですよ。SEO対策をして上位表示されるためにホームページにいくらかけて、メンテナンスにいくらかけているか、それでお客様がどのくらい来るのか、聞いてみたいとは思っています。NETに車の情報出して売れますなんて甘くはないので、WEB担当が一人いないとNET販売はむずかしいですよね。
お客様の層は?
既存のお客様からの口コミがほとんどです。宣伝広告費をかけて方々に広めておく事はすごく大切だとはおもっていますが、広めた中でどのくらい長くお付き合いできるお客様が残るかということなんですよね。WEBからくるお客様は値段勝負だったり、自分の思いが叶えられる販売店を探していらっしゃいますよね?口コミのお客様は最初に「ここが良いから行ってごらん、すごくいい人だから」と言って頂いている分、入りづらいと思われている中古車販売店だったとしても、お客様側のハードルは低く、気軽にご来店いただけています。ありがたいと感謝しています。
清水自動車の強みは?
どう考えるかという尺度にもよりますよね。「口コミ」が広がるというのは気の遠くなるような長いお話だと思います。たとえば今は何の利益にならない事だったとしても、お客様の為を思ってサービスすることってあるじゃないですか?10年たってその方のお孫さんが車を買いに来る、なんてことに実際つながったりもしているんです。合理的に売り上げを上げる方法なんていくらでもあるとは思いますが、そんな方法は大手がやっていることなので我々の参入するところではないと考えています。
ターゲットが違うぶん、普段からいかにお客様や地域のかたに丁寧な対応をするかを心がけています。
昔と今での業界の違いは?
ずいぶんと業界は変わりましたね。
業界が変わったのに、我々が変わりきれていないとは感じています。
手に職をつけておけば仕事が出来る業界だと思っていたのは昔の話で、下請け体質が抜け切れていないと今も抜けきっていないのが現状ではないでしょうか?
大手ディーラーも自社で工場を持つようになり、下請けに仕事が来なくなってから、自社で何とかするために営業、広告や宣伝をしなくてはならなくなり、でもやり方が分からない、そもそも車の修理自体難しいのでそこまで手が回らないというところですね。
業界の人手不足について
この業界だけではないと思いますよ。
昔は「ご飯おごるから車直してほしい!」といえば喜んで修理する人が沢山いましたけどね、今は免許も取らないし、免許を取ってもシェアカーで十分という若者が多いですからね。
それは修理するとか縁遠くなりますよ。
僕たちの時代は指折り数えて免許を取って車が宝物という価値観でした。
最初に乗った車は?
サメブルと呼ばれているブルーバードに乗りました。父の車のお下がりですね。
新規のお客様への心がけは?
値段だけで判断されるのは困りものではあるのですが、最初値段だけで見て人当たりが良くないと思うようなお客様であっても、2回3回とお会いすると実はものすごく良い人という事もあります。
不思議な話で、値段を下げてほしいと言っていたお客さまに「今回は特別に・・・」と言ってお付き合いさせて頂きました。
数日後、友人のご紹介を下さり一緒にお見えになった際、友人のお一人が価格交渉をしていたところ「自分が紹介したところなんだからそんな価格交渉しないでほしい」とおっしゃって下さいました。
つまりはお付き合いしてみないと人は分からないという事です。
最近のエコカーブームについてどう思われますか?
実際にちゃんと普通車でも長くの乗ればその方がエコだと思います。
でも、そういった流行を作らないと車を買い替えないんです。
古い車に乗らせないように重量税の値上げなどもありますしね。
古い車でも今の車に負けない耐久性があるので、10万キロ以上でも走れますよ。
海外輸出してまだ活用されているくらいですから。
会社の外観が某通信メーカーのように見えるのですが・・・
専務のアイデアです。テレビで放映される予定で打ち合わせもしていたのですが、企画自体がお蔵入りしたようです。逆に通信メーカーさんから何か言われるかと思っていたのですが、特におとがめはありませんでした。孫正義さんを尊敬していてあやかりたいと思っての当社です!
板金以外にこれからやってみたいと思っていることはありますか?
もちろん常に考えてはいますよ。でも最終的には自分達が出来ることの延長線です。すぐに始められて、すくに結果が出るのであればそれは業界自体が甘い業界なんでしょうね。経営手腕というところもあるとは思います。
座右の銘は?
「時代に則して柔軟に」インターネットを毛嫌いする人もまだ多い業界ですが、いつからでもゼロスタートしたと思って、どんな世代のどんな意見も聴き常に柔軟でいることですね。何年も前の慣習を引きずり続けていることが良くない事だと思っています。