Shimura Kougyo

MASAKI SHIMURA

志村工業志村雅樹

鉄鋼業での溶接技術を活かし、現在までマフラー制作に取り組んできた志村代表。 マフラーというパーツについて日々研究し、試行錯誤を続けてきた志村代表の工場に並ぶワンオフマフラーは造形も美しく、かつ各ユーザーのニーズに応えた芸術作品そのものだった。 世界に1本しかないマフラーを制作するにあたっての、志村代表の「決して妥協したくない」「必ずユーザーの期待に応えたい」という気持ちは、まさに「匠」といえるであろう。

マフラーって、実は凄く奥が深いパーツなんです。だから、決して妥協したくなくて。

工場を始めてどれぐらいになりますか?
元々、うちの父親がやってて、志村工業は鉄鋼業専門だったんですね。そこから含めると工場自体は結構長いですね。最初は同じ敷地で父は鉄鋼業、僕はマフラーを専門にして、みたいな感じです。僕のマフラー制作だけの期間ですと、大体20年くらいですね。19歳ぐらいの頃からずっとマフラーやってまして。小さいころから、父親の影響で車が好きだったんですよね。バギーとか。小学生のころからレーシングカートを始めて、18歳でAライセンスとって、みたいな。なので、車が好きでというかんじで。
マフラーを専門でやろうと思ったきっかけは?
フォーミュラートヨタを乗っていた時に面倒見てもらってた人がいたんですよ。その方がワンオフマフラーを作ってまして。まあ、うち元々鉄鋼業なので溶接をやってた訳ですね。鉄鋼業のほうに溶接の師匠もいて、溶接に関して色々教えてもらってるんです。それで、車も好きだしせっかくなら鉄鋼業で培った溶接の技術を生かしてマフラー作りたいな、みたいな感じで今に至ってます。もう、ずっとマフラー1本でやってますね。マフラーのジャンルは問わず、お客さんのオーダーに合わせてなんでも作ってますよ。見た目であったり、性能であったり、音であったり、色々あるのでお客さんとしっかり相談しながらね。マフラーで車の性能も結構変わったりするので、トータルバランスを考えて制作してます。
お客様の要望と、実際に入庫された車の状態を見てマフラーを作っているということですね。
お客様が何を求めているかによって結構変わってきますけどね。音なのか、見た目なのか、性能なのか...性能であれば排気量やエンジンの仕様によって配管の形状を変えるとかですね。V系エンジンなら集合させてあげて...とか、説明しながら煮詰めていくという感じですね。ただ、やってみないと分からない部分もあるのがマフラーで、実際に作っていって改良したほうがいい部分が見つかる事も多々あって、制作中に切り替える事とかも結構ありますね。配管だったりとかサイレンサーの部分だったりとかで。その場合はお客さんにちゃんと説明をして、相談しながら随時適用していくという感じです。信用してここに来てもらってるので、何があっても勝手に何かをしたりしないよう、随時報告したりしてお客さんとのコミュニケーションを大切にしています。
相当な経験がないと、途中で製作工程を切り替えるなどのテクニックは難しいのでは?
そうですね。正直な話、マフラーに関して誰かに何かを教えてもらったとか、そういう事が最初はなかったんですよ。それまで全部独学でやってきてるんです。最初は本当に大変でしたね...思った通りに行かなくて。音も結構難しいんですよ、消音しますといっても、音が悪くなったり最悪音が消えなくなったりとか最初は本当に大変でした。今は色々な方から沢山助けて頂いていて、非常に助かってます。国産だったら国産、アメ車ならアメ車、スーパーカーならスーパーカーをやらせてくれる業者さんがいるからマフラーをオートサロンに出展できるように手助け頂いたりとか。
オートサロンなどのイベントに出展されて、反響などはいかがでしたか?
マフラーだけを持って行って参加っていうのは本当に初めてだったんですよね。もう参加回数自体は5回くらいになるんですけど、実際に始めてオートサロンにマフラーを持って行った時は、結構通りすがりの人がマフラーを見てくれたりとか、色々な業者の方々が話しかけてくれたりとかして、思ったより反響があって当時はとても嬉しかったですね。でも最初のころは本当に酷かったので、過去の自分に何か伝えることができるのなら、配管の取り回しとか考え方とか、溶接技術に関しても勿論ですが...、「お前何やってんだ」って全部伝えたいですね(笑)過去の失敗が今にしっかり活かされてるのかなと思っています。納得しちゃうと現状維持になってしまうので、まだまだですね。
今後の目標などはありますか?
もっと名前を出していきたいなというところはありますね。でも実際難しくて。リフトもまだ1台しかないですし、以前からお付き合いしているお客さんも蔑ろにはできないのでうまいことバランスを保ちながら発展させていければいいなと思ってますね。あとは、電気自動車が流行ってきてるじゃないですか。それに負けないくらい、もっと良いマフラーを作り続けて行きたいと思っています。
志村代表のマフラーに対するこだわりなどはありますか?
マフラーって、作る工程での加工方法等によって、仕上がりってだいぶ変わって来るんですよ。現在もですが、他のマフラーを参考に勉強したりもしてますね。マフラーって普段見えないんですよね。だから、せっかくうちでマフラーを作るんだったら、他の業者が車を持ち上げて下を覗いたときも「綺麗なマフラーだな」って思ってもらえるような、見えない部分も綺麗なマフラーを作り続ける事がこだわりですかね。見た目的にも作り方的にも、ぜひ納得していただきたいと。だって、ワンオフなのでね(笑)その他の付加価値としても、やらせてもらうからにはしっかりご提供したいと思ってます。
要望を汲み取り、ワンオフマフラーを作るにあたってお客様にアドバイスをすることは?
勿論ありますよ。お客様がどういう風にしたいかがメインにはなってきますが、それに加えて僕が今までやってきた事で分かった成功や失敗の経験をしっかり提案として伝えて、制作させて頂いてます。その上で、僕が作るワンオフマフラーで悩んでた方が「やっぱりここのワンオフにして本当に良かった」って言ってもらえると凄い嬉しいですよね。
作ってて楽しかったエピソードなどはありますか?
基本的に全部楽しいですよ(笑)スーパーカーをやらせてもらった事もあって...僕って何だかんだで負けず嫌いみたいで、名だたるメーカーに負けないようなワンオフマフラーを作ってやるぞ!って意気込んで作ってた時なんか凄い楽しかったですね!国産と輸入で作りが違ったりとかもして。ちょっとしたところで音量音質がすごい変わってくるので...単純なようで実は凄く奥が深い部分も、また楽しいですね。

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